ストーカー
体が寒くて仕方がないのに、嫌な汗が流れて行く。


部屋の広さは6畳ほどで、あたしはその中央に置かれた椅子に座らされている。


手足はロープで椅子に固定され、動けない。


けれど声を出すことはできる。


そのくらいのことしか、わからなかった。


恐怖で体がガタガタと震えだす。


「誰か!!」


再び声を上げて叫んだ時、右手にあるドアが開いた。


「やあ、起きた?」


そう言って部屋に入って来たのは……。


「西村君……どうして……?」


そう、西村君だったのだ。
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