ストーカー
異臭
顔は西村君だけど、違う。


全くの別人だ!!


「遙ちゃんの言ってる俺ってさ、きっとこいつのことだよね?」


そう言い、西村君は一度部屋を出た。


開け放たれたドアの向こうからは、微かに異臭が漂ってきている。


しばらくして戻って来た西村君が持っていたのは、2つの大きなゴミ袋だった。


ズルズルと引きずられるゴミ袋の下には、赤いシミが残って行っている。


嫌な予感がして、ゴミ袋と西村君をせわしなく交互に見つめる。


「あぁ、重たい……」


あたしの前に2つのゴミ袋を移動され、西村君は大きく息を吐きだした。


けれどあたしは左右に首を振っていた。

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