ストーカー
「……なんで……殺したの……?」


「そんなの、警察に捕まりやがったからに決まってんじゃん。上手いこと遙ちゃんと仲良くなって、誘い出す事ができれば、俺はそれで満足だったのに」


耳元でそう言われて、虫唾が走った。


全身に鳥肌が立ち、寒気が加速する。


「俺は遙ちゃんのことが好きだけど、憎んでもいるんだよ?」


「……どうして……?」


「受験の日、声をかけられてからずっと遙ちゃんのことが気になってた。試験中も、ずっとだ。わかるか? 問題を読んでも全く頭に入らないんだよ。何度も勉強した問題でも、俺は解けなかった!」


怒鳴られて、キツク目を閉じた。


そんなのあたしのせいじゃない。


あたしはただ、子猫を助ける手助けをしただけ……!!
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