ストーカー
できれば電話に出ないで欲しい。


そんな願いもむなしく、5回コール音が聞こえてきてから電話が取られた。


『もしもし遙? 今どこにいるんだよ?』


焦ったような璃桜の声がスピーカーで聞こえて来る。


そう言えば今何時だろう?


もしかしたらみんな、あたしのことを探しているかもしれないのだ。


今すぐすべて話してしまいたい。


璃桜ならきっと助けに来てくれる。


そう思って口を開いた時だった。


あたしのやろうとしていることを見透かしたように、眼前にナイフをかざされていた。


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