ストーカー
「そうだよね。そういう世界があるんだよねぇ」


(そうだよ!
このまま生きててもさぁ西村君の彼女としてじゃん?
なにされるんだろうね?)



「それは……考えたくない」


(あたしも~。
でも生き地獄は間違いなしだね)


「そう……だね……」


誘導されるようにカッターナイフを手に取った。


あたしはあの時選択肢を間違えたんだ。


本当は死を選べばよかったのに、生にすがりついてしまった。


(それで正解だと思うよ?)


「これが……正解」
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