ストーカー
☆☆☆

次、いつ西村君から連絡が来るかわからない。


休憩時間中、あたしは常にスマホを気にしている状態だった。


西村君からの連絡に気が付かず、怒らせてしまったらどうなるかわからない。


自分の机にジッと座ったまま、スマホ画面を凝視している。


そんなあたしを見て、美咲もさすがにおかしいと感じたのだろう。


何度か話しかけてきてくれた。


それでも、あたしは「大丈夫」だと繰り返した。


それしか言う事ができないのだ。


先ほど送られて来たメッセージを表示して、落ち着きなく体を揺らす。


犬の死体と生首が交互に頭の中に蘇って来て、時折悲鳴を上げそうになった。


「なぁ、それなんだよ」


「ひっ！」


後ろからかけられた声に、あたしは勢いよく立ち上がっていた。


ガタンッと椅子の倒れる音が響き、両手でスマホを握りしめた。


「遙。さっきのメッセージなに？」

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