ストーカー
一緒に帰ろう
あたしはそのまま検査入院をすることになった。


原因は強いストレスだとわかっていたけれど、念のためだ。


病院の個室にはお母さんが付き添いで泊まってくれることになった。


「お父さんがね、遙に悪い事をしたって言ってたわよ」


ベッドの隣でリンゴを剥きながら、お母さんはそう言った。


「え?」


「なにも知らずに責めてしまったって」


そう言われて、あたしは布団の白いシーツへ視線を落とした。


「ううん。あたしも、もっと詳しく相談すればよかったのかもしれないし」


怒鳴られたからって、怒鳴り返す必要はなかったんだ。


もう少し冷静になっていればよかったのかもしれない。

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