ストーカー
☆☆☆

「うぅぅぅぅぅ……!!」


目が覚めた時、あたしは前と同じ状況にいた。


四面を多い尽くすあたしの写真。


中央に置かれた椅子に、固定されている自分。


低い唸り声をあげ、心にのしかかって来る苦しみをどうにか軽減させようとする。


「なんでよ!! なんでこんなことするの!!」


叫んでも無駄なことはわかっていた。


でも、少しでも吐き出さないと耐えられなかった。


警察は動いてくれているはずだ。


それならそう少し我慢すればいいだけだ。


きっとそう。


助けはすぐ近くまで来てるはずだから!


自分自身にそう言い聞かせた。
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