ストーカー
今日はとてもいい天気だ。


青空を見上げているだけで気分が違う。


コンビニまでの道のりは徒歩5分ほどで、心配するような距離じゃない。


途中で気分が沈んでしまわないよう、大好きな歌を口ずさんで歩く。


もう少しでコンビニに到着する……その時だった。


後ろから誰かにドンッとぶつかられて、よろけていた。


そんなに強い力でぶつかったワケじゃなかったのに、コンクリートに膝をつき、なぜか立ち上がれなくなっていた。


そのまま唖然としていると、ぶつかった誰かがあたしの前にスマホをかざして来た。


スマホ画面にギャラリーが表示され、それが璃桜の写真で埋め尽くされているのがわかった。


「璃桜に近づくなって言っただろ」


その声は……郁。


郁はあたしの背中に突き刺さったナイフを一気に引き抜いた。
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