ストーカー
「休憩は2時間くらいあるから大丈夫」


「そっか」


それならお昼もちゃんと食べられるだろう。


「璃桜、ここまで送ってくれたらもう平気だよ?」


家の屋根が見えてきて、あたしはそう言った。


璃桜はまた練習に戻らないといけない。


「いや、ちゃんと送るよ。それに、よければ璃桜の手料理が食べたい」


予想外の璃桜の言葉にあたしは「えっ!?」と聞き返した。


「最近大会準備で忙しくて、なかなかゆっくりできないしさ。璃桜ともっと一緒にいたいし」


「それはそれだけど……」


本当は毎日の練習に顔を出したいと思っていた。


けれど、郁から『ほどほどの応援にしとかないと、集中できない』と言われたのだ。


だから、学校外の応援に行くのは控えていた。
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