ストーカー
「あいつらと同じクラスなんだから、情報筒抜けに決まってんだろ?」


そう言って璃桜は日菜と美咲へ視線を向けた。


あの2人が勝手に伝えてしまったようだ。


「もう、どうして勝手に話すかなぁ……」


自分の顔を両手で覆って呟く。


「別に、ゲームくらいじゃ引かないけど、やりすぎはさすがに引くぞ?」


あたしの気持ちをくみ取ったように璃桜は言う。


「そう……だよね」


璃桜はガッカーブの練習を頑張っているというのに、あたしってば何してるんだろう。


なんだか、途端に自分が情けなくなって肩を落とした。


「そこまで凹む必要はないけど、ゲームは1日1時間。いいな?」


璃桜は苦笑して言った。


親のようなことを言う璃桜に「うぅ……わかったよ」と、頷いたのだった。

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