ストーカー
ずっと聞こえていたシャッター音も、視線も、あたしの勘違いなんかじゃなかった。


エスカレートして、犯人はあたしに攻撃をしてくるかもしれない。


そうなる前に見つけ出さないと……!


そう思っても、まだ早い時間帯の道路には誰の姿もない。


いつでもそうだ。


相手は安全な場所にいながら、こっちを攻撃してくるんだ。


その卑怯なやり方に奥歯を噛みしめた。


「とにかく、今日は警察へ行きましょう。犯人捜しは警察の人がしてくれるから」


追いついて来たお母さんにそう言われ、あたしはようやく頷く事ができたのだった。
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