ストーカー
「璃桜、あたしには家族がいるから大丈夫だよ。学校へもちゃんと行くから、部活に参加して」


「でも……」


「あたしが周りから責められるの!」


渋っている璃桜へ向けて、そう言っていた。


璃桜は驚いた顔を見せている。


「璃桜がサッカーに集中しなくなったら、きっとあたしが責められる」


そう言うと、璃桜は押し黙ってしまった。


「だから、行って」


本当は心が痛くて仕方なかった。


こんな言い方でしか背中を押せない自分が情けない。


「……わかったよ」


璃桜はそう言い、あたしを置いて歩き出したのだった。
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