運命ノ黒イ糸
☆☆☆

翌日。


デートの日だと思って早起きをしたけれど、あたしはクローゼットの前でボーっと突っ立っていた。


いつもなら何を着て行こうか悩むのだけれど、今日は悩む気にもなれない。


なんでもいい。


どうでもいい。


そんな気持ちになっていた。


今のあたしは外へ出ることも億劫に感じられていた。


今二村先輩の顔を見ると、なにかひどい事を言ってしまいそうな気がする。


そう思い、あたしはパジャマ姿のままベッドに寝転んだ。


さっき二村先輩からのメッセージが届いたけれど、また返事はしていなかった。


《二村先輩:おはよう! 今日は約束通りで大丈夫?》


《朱里:ごめんなさい。今日は熱っぽいのでデートに行けそうにないです》
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