運命ノ黒イ糸
☆☆☆

夕方になり、課題をしていたあたしは大きく伸びをした。


二村先輩とのデートをすっぽかしてしまったという罪悪感が、ほんの少しだけ胸の中に残っている。


あれから二村先輩からのメッセージは来ていない。


1日空いてしまった二村先輩はサッカー部の試合に行っただろうか?


そんな事を考えていると、佐恵子からメッセージが届いた。


《佐恵子:二村先輩から聞いたんだけど、風邪ひいたの? 大丈夫?》


そんな文面にあたしは眉根を寄せた。


佐恵子と二村先輩は番号交換などしていないハズだ。


どこかで会ったのかもしれない。


《朱里:大丈夫だよ。二村先輩に会ったの?》


《佐恵子:うん。学校の近くで偶然会ったよ》
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