運命ノ黒イ糸
「それでも、付き合ってみなきゃわからなかったんじゃないの?」


佐恵子の言葉にあたしは返事ができなかった。


希望通りの王子様と付き合っていても幸せだとは感じられない。


だから、付き合ってみないとわからない部分は確かに多いと思う。


「わかった。ちょっと高原のことを見て来る」


「え、今から?」


「うん。糸を切っちゃったから、高原にも影響が出てるかもしれないしね」


あたしはそう言い、4組へと急いだ。
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