無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「「っ!?」」
突き飛ばされた陽菜も投げられた男も、何が起こったのかわからないようで目を丸くしていた。
その男の腕を掴んだまま間接技にまで持っていって男の動きを封じると、真未は冷静に口を開いた。
「だから言ったでしょう?
男だからって女に必ず勝つと思って、調子に乗らないでくださいって」
私、手加減できないんですから。と続けると、男は痛みに顔を歪めながら真未を睨んだ。
「調子に乗るなよ……騙されてるくせに」
「騙されてる?誰にですか?」
「お前の彼氏……朝陽って名前だっけ?そいつは俺達ファンの間では有名なんだよ。
陽菜ちゃんを護るためなら何でもする極悪非道で策士だって」
なんとなく、朝陽に合ってる呼び名だなって思っていると、朝陽はそんな子じゃありません!と言う陽菜の声が聞こえた。
その声に、緩みかけた力を再び強めると男の短い呻き声が聞こえた。
「それで?極悪非道で策士な彼氏に私は何を騙されてるんでしょう?」
「っ……陽菜ちゃんが変装してこのパン屋によく来ているのは裏では有名だったから、あいつは従業員で騙されやすそうなお前を誘惑して陽菜ちゃんを護らせようとしてたんだよ!」
「なるほど、その為に朝陽は私を彼女にしたんですね。
あなたみたいな人から陽菜さんを護らせるために」
策士がしそうなことですね。と言うと男はニヤリと笑った。
陽菜は、違っ……!と弁解しようとしたようだけれど、真未はそれを聞くことなくさっきよりもさらに力を強めた。
突き飛ばされた陽菜も投げられた男も、何が起こったのかわからないようで目を丸くしていた。
その男の腕を掴んだまま間接技にまで持っていって男の動きを封じると、真未は冷静に口を開いた。
「だから言ったでしょう?
男だからって女に必ず勝つと思って、調子に乗らないでくださいって」
私、手加減できないんですから。と続けると、男は痛みに顔を歪めながら真未を睨んだ。
「調子に乗るなよ……騙されてるくせに」
「騙されてる?誰にですか?」
「お前の彼氏……朝陽って名前だっけ?そいつは俺達ファンの間では有名なんだよ。
陽菜ちゃんを護るためなら何でもする極悪非道で策士だって」
なんとなく、朝陽に合ってる呼び名だなって思っていると、朝陽はそんな子じゃありません!と言う陽菜の声が聞こえた。
その声に、緩みかけた力を再び強めると男の短い呻き声が聞こえた。
「それで?極悪非道で策士な彼氏に私は何を騙されてるんでしょう?」
「っ……陽菜ちゃんが変装してこのパン屋によく来ているのは裏では有名だったから、あいつは従業員で騙されやすそうなお前を誘惑して陽菜ちゃんを護らせようとしてたんだよ!」
「なるほど、その為に朝陽は私を彼女にしたんですね。
あなたみたいな人から陽菜さんを護らせるために」
策士がしそうなことですね。と言うと男はニヤリと笑った。
陽菜は、違っ……!と弁解しようとしたようだけれど、真未はそれを聞くことなくさっきよりもさらに力を強めた。