無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「真未さん人気凄いですね。
野次馬が出来てるのにも気付かず大の男を背負い投げして、さらには間接技を決めたままイケメン彼氏さんへの男前な発言をしたんでしたっけ?」
そう、陽菜を護るために男を背負い投げしたのを通りすがりの人が足を止めて呆然と見始めたのを皮切りに、真未も気づかないうちにどんどん野次馬が増えていたらしい。
しかもその騒動はトップアイドルの陽菜が狙われていたこと、亮太が撮っていたストーカー男の暴力未遂から返り討ちにするまでの動画、さらに音声つきで流された自分の発言が繰り返しテレビで流されて真未は地味に精神的なダメージを受けていた。
「穴があったら入りたい……」
「いいじゃないですか、真未さんのおかげで大繁盛だって絢さんも喜んでましたし」
「千夏ちゃん、絶対他人事でしょ」
そんなことないですよー。と笑って誤魔化す千夏の目は泳いでいて、真未は小さく息をついてから厨房に戻って数日前のことを思い出していた。
あの日、ゴタゴタしてその日の内に事情を聞けなかったけど、その数日後に再び朝陽の家で詳細を聞くことができたその日のことを。
野次馬が出来てるのにも気付かず大の男を背負い投げして、さらには間接技を決めたままイケメン彼氏さんへの男前な発言をしたんでしたっけ?」
そう、陽菜を護るために男を背負い投げしたのを通りすがりの人が足を止めて呆然と見始めたのを皮切りに、真未も気づかないうちにどんどん野次馬が増えていたらしい。
しかもその騒動はトップアイドルの陽菜が狙われていたこと、亮太が撮っていたストーカー男の暴力未遂から返り討ちにするまでの動画、さらに音声つきで流された自分の発言が繰り返しテレビで流されて真未は地味に精神的なダメージを受けていた。
「穴があったら入りたい……」
「いいじゃないですか、真未さんのおかげで大繁盛だって絢さんも喜んでましたし」
「千夏ちゃん、絶対他人事でしょ」
そんなことないですよー。と笑って誤魔化す千夏の目は泳いでいて、真未は小さく息をついてから厨房に戻って数日前のことを思い出していた。
あの日、ゴタゴタしてその日の内に事情を聞けなかったけど、その数日後に再び朝陽の家で詳細を聞くことができたその日のことを。