無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「それくらい好きだったけど、俺にはまだ誰かの代わりに護っておかないといけない手のかかる姉もいて、だからって卒業と同時に真未との繋がりが消えるのも嫌だったから、だから真未と同じ大学に行くことにしたんだ」
「でもどうして行くところがわかったの?
私、誰にも言ってなかったはずなんだけど……」
「誰もいない職員室に忍び込むのって簡単なんだよね。
で、こっそり進路調査を盗み見るのも簡単だった」
あの担任、整理整頓が苦手だったから机の上に置きっぱなしでさ。と笑う朝陽に真未は呆れた視線を向けるが、朝陽は気にすることなく微笑んでいた。
「ほら、誰かの前で話せるようなことじゃなかっただろ?」
「そうね、職員室に忍び込むなんて話……」
「違う違う、そっちの方じゃなくて俺が大学変えるほどどれだけ真未のことを好きかって話」
「え、そっち!?」
「だって、俺の言葉に恥ずかしがって、目を潤ませながら真っ赤になる真未の顔なんて誰にも見せられないだろ?」
そう言って悪戯に微笑んだ朝陽は両頬に手を添えると少しずつ顔を近づけてきた。
自然に目を瞑りかけたその時に、ガサッと近くの茂みから音がして反射的に真未は朝陽を突き飛ばした。
「でもどうして行くところがわかったの?
私、誰にも言ってなかったはずなんだけど……」
「誰もいない職員室に忍び込むのって簡単なんだよね。
で、こっそり進路調査を盗み見るのも簡単だった」
あの担任、整理整頓が苦手だったから机の上に置きっぱなしでさ。と笑う朝陽に真未は呆れた視線を向けるが、朝陽は気にすることなく微笑んでいた。
「ほら、誰かの前で話せるようなことじゃなかっただろ?」
「そうね、職員室に忍び込むなんて話……」
「違う違う、そっちの方じゃなくて俺が大学変えるほどどれだけ真未のことを好きかって話」
「え、そっち!?」
「だって、俺の言葉に恥ずかしがって、目を潤ませながら真っ赤になる真未の顔なんて誰にも見せられないだろ?」
そう言って悪戯に微笑んだ朝陽は両頬に手を添えると少しずつ顔を近づけてきた。
自然に目を瞑りかけたその時に、ガサッと近くの茂みから音がして反射的に真未は朝陽を突き飛ばした。