無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
それは決意と本気の証明書
「朝陽!朝陽大変!!」
ダブルデートと称した初めてのお泊まりデートから一ヶ月ほど経った大学の、二人が一緒の講義を受ける教室で、亮太や友人達の輪の中にいた朝陽のもとに血相を変えた真未が珍しく大きな声を出しながら駆け寄ってきた。
「何?こっちに来るなんて珍しいじゃん」
基本的に真未は朝陽の周りに誰かいるときには必要がない限り近寄ってこない。
お互いの交友関係を壊さないために適度な距離は必要だと言っていたからなのだけど、さっぱりしていて真未らしいなと思う反面少し寂しくも感じていた。
朝陽の周りには女子も近寄ってくるのだが、それすらも真未にとっては交友関係の一部らしく嫉妬してくれる気配がなかったからだった。
「これ、これ見て!」
「ん?何?」
ずっと手に握っていたらしいスマホに表示された画面を向けられて周りにいた友人同様その画面を見てみると、そこにはKaiserというグループ名が表示されていた。
「これって……」
「Kaiserの全国ライブツアーのチケット……とれたのっ!!」
「嘘っ!マジで!?」
よく見てみるとそこにはこの近くでやるドームの名前が書いてあって、コンサート最終日のかなりいい席が二つとれていた。
ダブルデートと称した初めてのお泊まりデートから一ヶ月ほど経った大学の、二人が一緒の講義を受ける教室で、亮太や友人達の輪の中にいた朝陽のもとに血相を変えた真未が珍しく大きな声を出しながら駆け寄ってきた。
「何?こっちに来るなんて珍しいじゃん」
基本的に真未は朝陽の周りに誰かいるときには必要がない限り近寄ってこない。
お互いの交友関係を壊さないために適度な距離は必要だと言っていたからなのだけど、さっぱりしていて真未らしいなと思う反面少し寂しくも感じていた。
朝陽の周りには女子も近寄ってくるのだが、それすらも真未にとっては交友関係の一部らしく嫉妬してくれる気配がなかったからだった。
「これ、これ見て!」
「ん?何?」
ずっと手に握っていたらしいスマホに表示された画面を向けられて周りにいた友人同様その画面を見てみると、そこにはKaiserというグループ名が表示されていた。
「これって……」
「Kaiserの全国ライブツアーのチケット……とれたのっ!!」
「嘘っ!マジで!?」
よく見てみるとそこにはこの近くでやるドームの名前が書いてあって、コンサート最終日のかなりいい席が二つとれていた。