無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
自然を装った連絡先交換
「真未さんっ!この前はフロアのバイト代わってくれてありがとうございました!」
真未には珍しい昼からのバイトに入り、焼き立てのパンを陳列するためにフロアに出ると千夏(ちか)ちゃんが可愛らしいフロア用の制服を着て駆け寄ってきた。
この前急にバイトに入れなくなって代わってあげたことだろうと思い当たり真未は微笑んだ。
「大丈夫、気にしないでいいよ」
「本当助かりました!赤点取っていきなり補習になったんですよー!」
千夏ちゃんは英語が苦手らしく毎回試験で赤点を取ってしまうらしい。
私も英語は苦手だったからよくわかると相槌を打っていると、あの……。と声がかかった。
「すみません、お願いします……」
「あ、はーい!お待たせしました!」
慌ててレジに入った千夏ちゃんを見届けてから、お客さんの横を通って陳列棚に向かおうとすると、あ……。と声が聞こえた。
振り返ってみるとレジに並んでいたお客さんは以前クロワッサンアイスに挟むアイスで悩んでいた人で、目は真未の持っている焼き立てのメロンパンに釘付けになっている。
「よろしかったらどうですか?焼き立てなので特別美味しいですよ」
「あ、じゃあ一つ……あ、いえ、やっぱり三つ」
「ありがとうございます。
千夏ちゃん三つお願い」
「はーい!」
まだ温かいメロンパンだけ袋を別にして渡されると、女性は嬉しそうに微笑んで帰っていったけれど、その顔はやはりどこかで見たことがあるような気がしてならなかった。
真未には珍しい昼からのバイトに入り、焼き立てのパンを陳列するためにフロアに出ると千夏(ちか)ちゃんが可愛らしいフロア用の制服を着て駆け寄ってきた。
この前急にバイトに入れなくなって代わってあげたことだろうと思い当たり真未は微笑んだ。
「大丈夫、気にしないでいいよ」
「本当助かりました!赤点取っていきなり補習になったんですよー!」
千夏ちゃんは英語が苦手らしく毎回試験で赤点を取ってしまうらしい。
私も英語は苦手だったからよくわかると相槌を打っていると、あの……。と声がかかった。
「すみません、お願いします……」
「あ、はーい!お待たせしました!」
慌ててレジに入った千夏ちゃんを見届けてから、お客さんの横を通って陳列棚に向かおうとすると、あ……。と声が聞こえた。
振り返ってみるとレジに並んでいたお客さんは以前クロワッサンアイスに挟むアイスで悩んでいた人で、目は真未の持っている焼き立てのメロンパンに釘付けになっている。
「よろしかったらどうですか?焼き立てなので特別美味しいですよ」
「あ、じゃあ一つ……あ、いえ、やっぱり三つ」
「ありがとうございます。
千夏ちゃん三つお願い」
「はーい!」
まだ温かいメロンパンだけ袋を別にして渡されると、女性は嬉しそうに微笑んで帰っていったけれど、その顔はやはりどこかで見たことがあるような気がしてならなかった。