無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「はい、岩沢さん、これあげる」
「へ……?」
大学の廊下を歩いていると、突然声をかけられて振り向き様に紙袋を差し出される。
ほぼ毎日見かけるバイト先のパン屋の袋を受け取り顔を上げると、そこには笑顔の朝陽がいた。
「……なんでパン?」
「岩沢さん、パン好みたいだから。
ここのメロンパンも絶品でさ、食べてみなよ」
知ってる、だって私も焼いてるんだから。とは言いづらくて、ありがとうと伝えた。
「でも、何で?
課題のお礼なら前にもらったけど?」
「んー?餌付け……じゃなくて、やっぱ気に入ったものは誰かと共有したいじゃん?
ほら、CDみたいに」
「ああ、それならなんとなくわかる」
確かに誰かと好きなことを共有するのは楽しいと笑顔を浮かべると、朝陽はキョロキョロと周りを見回した。
「?誰か探してる?」
「いや、誰かいたらまずいなと思って」
「何がまずいの?」
こっちの話。と誰もいないことを確認してから朝陽はにかっと笑ってCD楽しみだな。と言った。
「へ……?」
大学の廊下を歩いていると、突然声をかけられて振り向き様に紙袋を差し出される。
ほぼ毎日見かけるバイト先のパン屋の袋を受け取り顔を上げると、そこには笑顔の朝陽がいた。
「……なんでパン?」
「岩沢さん、パン好みたいだから。
ここのメロンパンも絶品でさ、食べてみなよ」
知ってる、だって私も焼いてるんだから。とは言いづらくて、ありがとうと伝えた。
「でも、何で?
課題のお礼なら前にもらったけど?」
「んー?餌付け……じゃなくて、やっぱ気に入ったものは誰かと共有したいじゃん?
ほら、CDみたいに」
「ああ、それならなんとなくわかる」
確かに誰かと好きなことを共有するのは楽しいと笑顔を浮かべると、朝陽はキョロキョロと周りを見回した。
「?誰か探してる?」
「いや、誰かいたらまずいなと思って」
「何がまずいの?」
こっちの話。と誰もいないことを確認してから朝陽はにかっと笑ってCD楽しみだな。と言った。