無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「ないないない、それは絶対ない!」
「な、なんで言いきれるの?」
わからないじゃない。と杏子が言ってくるが、真未には完全否定できるだけの自信があった。
「秋村君には高校の時から一途に付き合ってる年上の彼女がいるのよ」
「ええっ!?そうなのっ!?」
「そうなの、しかも……」
その彼女を護るために複数の年上を相手に、殴り合いの喧嘩をするほど盲愛しているのだから……。
「しかも?何?」
「ううん、なんでもない。
そんなわけで、私に好意なんてあるわけないから」
えー、そうかなー?とまだ納得していないらしい杏子を放ってノートや筆記用具を出して授業の準備をした。
そう、あの時の彼を見て格好いいと思ったと同時に、そこまで大事にされる彼女がすごく羨ましいと思ったんだ。
そして、そんな関係に強く心引かれてたーー
思えばあの時からかもしれない、無謀にも彼を気になりだしてしまったのは……。
「彼女がいるのにね……」
「え?何?」
「何でもない。
ほら、早く行きなよ、遅れるよ?」
時計を見せると差し迫った授業の時間に杏子は慌てて教室を出ていく。
杏子が次に受ける講義の教室は場所が離れているはずだけど、大丈夫か少し心配しながら真未は頬杖をついて窓から外の景色を見ていた。
「な、なんで言いきれるの?」
わからないじゃない。と杏子が言ってくるが、真未には完全否定できるだけの自信があった。
「秋村君には高校の時から一途に付き合ってる年上の彼女がいるのよ」
「ええっ!?そうなのっ!?」
「そうなの、しかも……」
その彼女を護るために複数の年上を相手に、殴り合いの喧嘩をするほど盲愛しているのだから……。
「しかも?何?」
「ううん、なんでもない。
そんなわけで、私に好意なんてあるわけないから」
えー、そうかなー?とまだ納得していないらしい杏子を放ってノートや筆記用具を出して授業の準備をした。
そう、あの時の彼を見て格好いいと思ったと同時に、そこまで大事にされる彼女がすごく羨ましいと思ったんだ。
そして、そんな関係に強く心引かれてたーー
思えばあの時からかもしれない、無謀にも彼を気になりだしてしまったのは……。
「彼女がいるのにね……」
「え?何?」
「何でもない。
ほら、早く行きなよ、遅れるよ?」
時計を見せると差し迫った授業の時間に杏子は慌てて教室を出ていく。
杏子が次に受ける講義の教室は場所が離れているはずだけど、大丈夫か少し心配しながら真未は頬杖をついて窓から外の景色を見ていた。