無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「いやー、助かった。
ありがとう、岩沢さん!」
「……どういたしまして」
頬杖ついたその状態で朝陽を見ないよう明後日の方を見て答える。
周りの女子からの、なんであんたがノートを見せてるんだ。と言う視線が痛い。
文句があるなら直接言いに来いと言いたいが、言ったところで本当に来る奴なんてほとんどいないということはわかりきっていた。
「岩沢さんのノート、相変わらず整ってて見やすいよね。
字も綺麗だしさ」
「そうそう、教授の講義マトモに受けるより真未のノート見た方が頭に入る……って、秋村君、真未のノート前にも見たことあるの?」
「高校の時の同級生でねー、何度かこっそり見たことあるよ」
「……何でこっそり見てんのよ」
小さな呟きなんて聞こえていないようで、杏子と朝陽は二人で盛り上がっている。
高校の時の真未はどんな感じだったー?から始まり今度真未の写真持ってきて見せてよ。とまで言っていた。
「ちょっと、なんで私の話ばっかりしてるの。
しかも、わざわざ秋村君に写真頼んでるし」
「だって私、真未の信者だから真未のこと何でも知りたいし?
それに、直接写真見せてって言っても持ってきてくれなさそうじゃない」
当たり前だ、二年前と言っても過去の写真なんて見せるのには抵抗がある。
しかめっ面になりながら腕を組むと、前の席に座っていた朝陽が吹き出した。
ありがとう、岩沢さん!」
「……どういたしまして」
頬杖ついたその状態で朝陽を見ないよう明後日の方を見て答える。
周りの女子からの、なんであんたがノートを見せてるんだ。と言う視線が痛い。
文句があるなら直接言いに来いと言いたいが、言ったところで本当に来る奴なんてほとんどいないということはわかりきっていた。
「岩沢さんのノート、相変わらず整ってて見やすいよね。
字も綺麗だしさ」
「そうそう、教授の講義マトモに受けるより真未のノート見た方が頭に入る……って、秋村君、真未のノート前にも見たことあるの?」
「高校の時の同級生でねー、何度かこっそり見たことあるよ」
「……何でこっそり見てんのよ」
小さな呟きなんて聞こえていないようで、杏子と朝陽は二人で盛り上がっている。
高校の時の真未はどんな感じだったー?から始まり今度真未の写真持ってきて見せてよ。とまで言っていた。
「ちょっと、なんで私の話ばっかりしてるの。
しかも、わざわざ秋村君に写真頼んでるし」
「だって私、真未の信者だから真未のこと何でも知りたいし?
それに、直接写真見せてって言っても持ってきてくれなさそうじゃない」
当たり前だ、二年前と言っても過去の写真なんて見せるのには抵抗がある。
しかめっ面になりながら腕を組むと、前の席に座っていた朝陽が吹き出した。