無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「聞いてください、真未さん!
て言うか見てくださいっ!」
「何、どうしたの千夏ちゃん」
「いいなって思っていたイケメンさん、常連さんの彼氏だったみたいなんですよーっ!!」
それはそれは……。と思っていると、ほら、早く見てくださいっ!と腕を引っ張られてフロアに連れてこられた。
何故見ないといけないのかと疑問に思いながら千夏がほら、あそこですっ!と示したのでチラッと視線を向けると真未は思い切り目を見開いてしまった。
「あれ?早かったね」
「講義が早めに終わったからね。
それより陽菜、クリームついてる」
二人の会話が聞こえてきて思わず集中してしまった。
陽菜の待ち合わせ相手は陽菜の頬に付いたクリームを指で掬うとそのままペロッと舐めていて、ありがとう。と少しはにかんでいる陽菜は極自然に微笑んでいるようだった。
「ね?どう見たって恋人同士でしょう!?」
「……友達、とか……」
「友達であんなことしたりされたりしますか?」
「姉弟とか……」
「まったく似てないじゃないですか」
「……親戚?」
「あり得なくはないでしょうけど、親戚同士でもあんなことしないと思います」
それに、悔しいですけど雰囲気的にもお似合いですしね。と肩を落として言う千夏の言葉に、そうだね……。と小さく返した。
真未の目には未だに仲睦まじく微笑み合う陽菜と朝陽の姿が反らされることなく映っていた。
て言うか見てくださいっ!」
「何、どうしたの千夏ちゃん」
「いいなって思っていたイケメンさん、常連さんの彼氏だったみたいなんですよーっ!!」
それはそれは……。と思っていると、ほら、早く見てくださいっ!と腕を引っ張られてフロアに連れてこられた。
何故見ないといけないのかと疑問に思いながら千夏がほら、あそこですっ!と示したのでチラッと視線を向けると真未は思い切り目を見開いてしまった。
「あれ?早かったね」
「講義が早めに終わったからね。
それより陽菜、クリームついてる」
二人の会話が聞こえてきて思わず集中してしまった。
陽菜の待ち合わせ相手は陽菜の頬に付いたクリームを指で掬うとそのままペロッと舐めていて、ありがとう。と少しはにかんでいる陽菜は極自然に微笑んでいるようだった。
「ね?どう見たって恋人同士でしょう!?」
「……友達、とか……」
「友達であんなことしたりされたりしますか?」
「姉弟とか……」
「まったく似てないじゃないですか」
「……親戚?」
「あり得なくはないでしょうけど、親戚同士でもあんなことしないと思います」
それに、悔しいですけど雰囲気的にもお似合いですしね。と肩を落として言う千夏の言葉に、そうだね……。と小さく返した。
真未の目には未だに仲睦まじく微笑み合う陽菜と朝陽の姿が反らされることなく映っていた。