無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
溺愛デート
「秋村君ってストイックなように見えて、実は彼女にくっついていたいタイプだったのね」
講義が始まる前の教室で真未の前に座った杏子がいつも自分の定位置であった真未の隣の席にいる朝陽に話しかけると、朝陽は心外だと言わんばかりに目を丸くした。
「別にストイックでもなんでもないし、真未が彼女になったならくっついてたいし、キスしたいし、抱き締めたいし、独占したいと思うのは普通じゃない?」
「うわっ……まさかのベタ惚れに溺愛……てか、そんなことよく平然と言えるわね。
聞いてるこっちが恥ずかしい……真未?」
「っ……今こっち見ないで……」
火傷をして数日、やっと包帯が取れた両手で顔を隠して俯く。
付き合い始めてからというもの朝陽はことあるごとに言葉で気持ちを伝えてきてくれるが、先日やっと恋愛感情と言うものを気づかされた真未にはなかなか受け止めきれないことが多かった。
今も絶対真っ赤になっているのだろう顔を見られないようにしていたのだけれど、二人にはお見通しだったらしい。
講義が始まる前の教室で真未の前に座った杏子がいつも自分の定位置であった真未の隣の席にいる朝陽に話しかけると、朝陽は心外だと言わんばかりに目を丸くした。
「別にストイックでもなんでもないし、真未が彼女になったならくっついてたいし、キスしたいし、抱き締めたいし、独占したいと思うのは普通じゃない?」
「うわっ……まさかのベタ惚れに溺愛……てか、そんなことよく平然と言えるわね。
聞いてるこっちが恥ずかしい……真未?」
「っ……今こっち見ないで……」
火傷をして数日、やっと包帯が取れた両手で顔を隠して俯く。
付き合い始めてからというもの朝陽はことあるごとに言葉で気持ちを伝えてきてくれるが、先日やっと恋愛感情と言うものを気づかされた真未にはなかなか受け止めきれないことが多かった。
今も絶対真っ赤になっているのだろう顔を見られないようにしていたのだけれど、二人にはお見通しだったらしい。