無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
バイトに復帰して数日、すっかりいつもの調子を取り戻していたところに新しく顔見知りとなったお客さんができた。
「こんにちは、今日のおすすめは何かな?」
「こんにちは、今日はドライフルーツ入りのバゲットがおすすめです」
「じゃあ、それとコーヒーで」
「畏まりました、すぐにお持ちします」
最近毎日来る気さくな人で、従業員に今日のおすすめのパンを聞いてはそれを注文するのを繰り返すのでほぼ全員がその人と顔見知りとなっていた。
厨房でバゲットを暖めてコーヒーを淹れていると千夏がじーっと見つめてきていたので見つめ返したら千夏は、やっぱり。と呟いた。
「何がやっぱりなの?」
「真未さん、最近雰囲気柔らかくなりましたよね。
何かいいことあったんですか?」
「いいこと……」
言われて考えてみるが思い当たることは一つしかなくて……。
「彼氏が出来た、かな?」
「嘘っ!!真未さんに彼氏!?どんな人ですか!?」
やっぱりイケメンですか!?と食い付く千夏の剣幕に思わず仰け反ると、そう言えば、千夏ちゃんは朝陽のことをいいなって思ってたんだっけ。と思い出した。
「後で教えるから、とりあえずこれ出してきて」
「はーい」
トレイを受け取り足早に注文された物を届けに行った千夏はまた足早に戻ってきた。
そんな千夏の様子に苦笑しながら真未は朝陽とのことをかいつまんで話した。
「こんにちは、今日のおすすめは何かな?」
「こんにちは、今日はドライフルーツ入りのバゲットがおすすめです」
「じゃあ、それとコーヒーで」
「畏まりました、すぐにお持ちします」
最近毎日来る気さくな人で、従業員に今日のおすすめのパンを聞いてはそれを注文するのを繰り返すのでほぼ全員がその人と顔見知りとなっていた。
厨房でバゲットを暖めてコーヒーを淹れていると千夏がじーっと見つめてきていたので見つめ返したら千夏は、やっぱり。と呟いた。
「何がやっぱりなの?」
「真未さん、最近雰囲気柔らかくなりましたよね。
何かいいことあったんですか?」
「いいこと……」
言われて考えてみるが思い当たることは一つしかなくて……。
「彼氏が出来た、かな?」
「嘘っ!!真未さんに彼氏!?どんな人ですか!?」
やっぱりイケメンですか!?と食い付く千夏の剣幕に思わず仰け反ると、そう言えば、千夏ちゃんは朝陽のことをいいなって思ってたんだっけ。と思い出した。
「後で教えるから、とりあえずこれ出してきて」
「はーい」
トレイを受け取り足早に注文された物を届けに行った千夏はまた足早に戻ってきた。
そんな千夏の様子に苦笑しながら真未は朝陽とのことをかいつまんで話した。