無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした
「ねえ、彼氏の名前は何て言うの?」
「お答え致しかねます」
「彼ってなんとなくお兄さんかお姉さんがいそうだよね」
「そうでしょうか?」
「兄弟がいるとしたらやっぱり顔は似てるのかな?でも雰囲気は似てなかったりするかな?」
「私は一人っ子なので兄弟の話はわからないですね」
これがここ最近会う度に聞かれる常連の人との一問一答のような会話だった。
従業員としての接客だったら問題ありだろうけど、聞かれていることはお店に関係ないプライベートのことで、しかも朝陽のことだ。
いや、正確には朝陽のお姉さんについて知りたがっているのか……?
「真未、どうした?」
難しい顔をしていたからだろうか、同じ講義がある教室で隣にきた朝陽が顔を覗きこんできた。
あ、そうか。と一つの事に思い当たって真未は口を開いた。
「朝陽、あんたお姉さんのことで誰かに恨まれてるでしょ」
「思い当たることがありすぎて否定はしないけど、何で会って早々最愛の彼女にそんなこと断言されるわけ?」
苦笑する朝陽を見上げ、真未は過去に見た光景を思い出していた。
路地裏であったような出来事を他にもやっていたのだとしたら、朝陽に恨みをもっていたり、姉である陽菜にまた近づこうとしていてもおかしくないと一人納得した。
「お答え致しかねます」
「彼ってなんとなくお兄さんかお姉さんがいそうだよね」
「そうでしょうか?」
「兄弟がいるとしたらやっぱり顔は似てるのかな?でも雰囲気は似てなかったりするかな?」
「私は一人っ子なので兄弟の話はわからないですね」
これがここ最近会う度に聞かれる常連の人との一問一答のような会話だった。
従業員としての接客だったら問題ありだろうけど、聞かれていることはお店に関係ないプライベートのことで、しかも朝陽のことだ。
いや、正確には朝陽のお姉さんについて知りたがっているのか……?
「真未、どうした?」
難しい顔をしていたからだろうか、同じ講義がある教室で隣にきた朝陽が顔を覗きこんできた。
あ、そうか。と一つの事に思い当たって真未は口を開いた。
「朝陽、あんたお姉さんのことで誰かに恨まれてるでしょ」
「思い当たることがありすぎて否定はしないけど、何で会って早々最愛の彼女にそんなこと断言されるわけ?」
苦笑する朝陽を見上げ、真未は過去に見た光景を思い出していた。
路地裏であったような出来事を他にもやっていたのだとしたら、朝陽に恨みをもっていたり、姉である陽菜にまた近づこうとしていてもおかしくないと一人納得した。