密会~合コン相手はドS社長~
でも、ダサいって。

デザイナーとしては、才能ないって言われているのと同じじゃん。

こんな私だって、デザイナーとしてもう6年も仕事しているのに。

その6年を、一気に否定されたみたいな。

そんな気分だ。


「どうした?大丈夫か?」

「はい。大丈夫です。」

涙は止まらないけれど、そう答えるしかない。

「仕方ないな。おいで。」

えっ?

今、何て言った?社長。

「遠慮はいらないから、ここに来い。」

そして社長は、腕を広げている。

一体、何をしようとしているの。

「さあ。」

さあって言われても、社長相手に行ける訳ないでしょ!

「面倒な女だな。」

そう言うと社長は、私の側に来て、片手で私を抱き寄せた。

社長の甘い香りが、ふわっと鼻に香る。

「泣くなら、胸を貸すぞ。」
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