密会~合コン相手はドS社長~
「今度の合コン、あったら誘って。」

同僚の子にそう言ったのは、次の日だった。

不思議と、泣けなかった。

短かったせいか、夢だったと思えば、納得できたから。

いつまでも、後ろを見てるだけじゃダメだ。

前を向かなきゃ。


そんな私に気を遣ってくれたのか、同僚の子が合コンに誘ってくれたのは、三日後だった。

「東村さん、彼氏欲しいんですか?」

私はわざと笑った。

「まあね。」

唇を直す私の顔は、同僚の子にどう映ったのだろう。

きっと、失恋を新しい恋で必死に打ち消そうとしているような、そんな顔に見えたかもしれない。


仕事も終わって、同僚の子と合コンの会場となるお店に行った。

お洒落なレストランで、雰囲気もいい。

こんな素敵な場所なら、相手も素敵な人だろう。
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