新堂三兄弟のお姫様

那野は私の手を握ると
不満げな双子に向かって言った。

那野「今日から2年間は
俺がヒノを守るから。
弟だからって気安くヒノに触るな。
教室へは俺が送る。ヒノ行こう。」

双子には申し訳ないが
私はニヤニヤが止まらなかった。

あのクールな那野が!!
ヤキモチを妬いてくれるなんて!

教室に着いた那野は名残惜しそうな顔を
しながら、私の手を離す。

那野「お昼休みに迎えに来るから
教室で待ってろよ。」

妃乃「うん。待ってる。」

那野「喜野と仁野に何言われても
絶対に待ってろよ。」

妃乃「うん。分かってる。」

那野は小さく手を振ると
階段を登って行った。
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