新堂三兄弟のお姫様

妃乃「水瀬さん、もう少し
話してたいけど
ちょっとごめんね。」

水瀬さんに頭を下げ
教室の入口付近の壁に
顔をくっつけて佇んでいる人の
元へ向かう。

妃乃「キノ。早く教室入っておいで。」

喜野「嫌だ。女の人がいっぱいいる。」

妃乃「そりゃそうでしょ。
共学なんだから。それでもいいからって
皆と同じ学校を選んだのはキノでしょ?」

喜野「じゃあ、ヒノが僕を守ってよ。」

妃乃「また無茶な事を...。
休み時間ごとにいつものように
ニノに来てもらえばいいじゃない。
とりあえずそこに立ってると
皆の邪魔になるから、行くよ。」

喜野は大の女嫌いだ。
だから、私も那野も仁野も
道を挟んで向かい側にある
男子校に行く事を勧めたのに
喜野は皆と同じ学校に行く!の
一点張りだった。
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