新堂三兄弟のお姫様

私の問いかけには答えずに
喜野は泣いている水瀬さんに
ハンカチを差し出した。

喜野「水瀬ちゃん。」

香夜「...はい。」

喜野「今までずっと僕と一緒にいてくれて
本当にありがとう。水瀬ちゃんのおかげで
僕はいつも楽しかった。
あの日、ヒノの事が好きって伝えた時
もう水瀬ちゃんとは友達で
いられないなって思ってたんだ。
でも、変わらず水瀬ちゃんは
僕と一緒にいてくれて嬉しかったよ。」

香夜「当たり前ですよ!
だって、私はキノくんが
好きなんですから。」

そうやって喜野に想いを真っ直ぐに
伝えられる水瀬さんの事を
かっこいいなと思った。

でも、多分だけど...これから
喜野は水瀬さんに別れを告げる。
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