アオハル
「早速、入学てつづきしないとな。ほら行くぞ」
理人は笑顔で言った
多分1番嬉しいのは理人だと思う
理人はこう見えても私たちのことが大好きだから
理人と翔はすたすたと歩いていった
「あの二人、私たちを置いていったよ」
私は顔をぷっと膨らませた
そんな私を見てひかりは笑った
向かいに誰かがくる
背が高くてサラサラな黒髪
なんだろうこの感じは
その人は私の横を通り過ぎる
顔は一瞬だけ見たけど
白くて綺麗な肌
通り過ぎた後、余韻が残っていた
甘酸っぱい匂いだった
好きな匂いだった
だからついつい言葉にしてしまった
「いい匂い……」
ついつい目で追いかけてしまった
「ん?」
隣にいたひかりは不思議そうにこっちを見た
「なんでもない…」
またどこかで会えるといいな、
このことは誰にも言わないことにした
きっとたまたまだから
一体、この気持ちはなんだったんだろう
2人は理人と翔の所まで走った