アオハル


家に帰って、急いでお母さんとお父さんに報告した

「ただいま!!」
靴を脱ぎ捨てて、廊下をバタバタと走った

ーガチャり

そこにはお母さんとお父さんがそわそわして娘の帰りを待っていた

「おかえり、どうだった!?」
不安げに母聞いた

私は呼吸を整いて
「私、受かったよ!」
と元気にに言った

それを聞いて安心したお母さんとお父さんは喜んだ

「よくやったね!おめでとう」
とお父さんは嬉しそうに私の頭を撫でた

「え、美月受かったの?あの美月が」

この声は……私の兄 圭(けい)だった

「圭にぃ帰ってたの?」

圭にぃは驚いた様子だった
まだ私が受かったことを疑っている様子だ

「どこ受けたの?」

「南高校」

「え、えーーー!!美月バカなのに、普通のレベルに行けたんだな」

私はカチンときた
受かったのにその言葉しか出てこないなんて
最低な兄である

「そんな言葉しかでないの!おめでとうぐらい言ったらどうなの」


「あぁごめんごめん。ビックリすぎて」

私は一気にテンションが下がった
この兄のせいで

「え、待ってよ。南高校なら俺も4月からそこで教員だよ?」


「えぇーー!?なんで同じなの!?嫌だ嫌だ」

本音がもれてしまった
まさか同じ高校で兄と過ごさないといけないとは

「そうなの!?じゃあ圭、戻ってくるのね」
お母さんの顔がぱっと明るくなった

「まぁ、こっちから通った方が断然近いしね」

う・そ・で・し・ょ・?

と私は顔でめいっぱい表現した

「え、本当だよ。そんなに嬉しいのか俺が戻ってきて」
いや、自意識過剰

圭にぃは私に抱きついてきた

「可愛いなもぅ」
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