また、君の優しさで包み込んで。

りゅうちゃんに会いたい。
でも、だめだ。
だって、りゅうちゃんに会うと病気の治療を辞めたくなりそうだから。
それに最近吐き気がする。
りゅうちゃんの前で苦しんでるところを見せたくない。
「咲、おはよう。」
「もな。おはよう。今日は早いね。」
いつもはお昼から来るのに、何でだろう。
「まあ、日曜日だからね。あと、ちょっと話があって」
なんだろう。
なんとなくいやな予感がするのは私だけ？
「あのね、ー」
全部聞いた。
私をいじめていた人が謝ってきたこと。
りゅうちゃんが他の女の子と付き合ったこと。
「え…そうだよね。普通、会ってなかったら飽きちゃうよね…」
分かっていた。いつかこうなるって。
でも、絶対ないって思おうとしていた。
泣きたくないのに涙がこぼれる。
りゅうちゃんが私の生きる意味でしょ？
ずっとそばにいるって、言ったじゃん。
嘘だったの？