星空の下、泣く君を
家が近所だったこともあり、よく俺は愛美の家に遊びに行き、家に呼んだ。
毎日がきらめいて、楽しい毎日。
愛美が隣にいるだけで、幸せになれる。
こんなことを言ったら、愛美に引かれるかもしれない。
愛美は俺を従兄弟としか思っていない。
それでもいいと、そばにい続け13年。
従兄弟として振舞ってきた。それが悪かったのかな。
愛美はいつのまにか彼氏を作って、
俺のそばを離れた。
彼氏を紹介された日は、白い雪が舞っていた。
地面に落ちては消えていく、美しくも儚い雪は、まるで愛美のようだった。
俺は家に帰る気にもなれず、
田舎だったこともあり、裏山に行って星を見ようと思った。
寒いけれど、その分空気が澄んで綺麗に見えると思った。
それに、失恋した今、寒さなんて感じなかった。