グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
第4章 心の声に従って
それから2週間後。
外は雪が降ってとても寒い日になった。
ジックニーがいつものように、仕事の帰り道を歩いていると・・・。
「あら、偶然ね」
突然デルバが現れた。
「何ですか? 」
ジックニーが立ち止まると、デルバはゆっくり歩み寄って来た。
「貴方が言っていた証拠。ちゃんと検察に届けたわ」
怪しげな目で笑い、デルバはジックニーに近づいてきた。
「そうですか、では、検察からの連絡を待ちます」
「そうね、でもそうなるとノエリは完全に捕まるわよ」
ん?
ニヤリと笑うデルバに、ジックニーは何かを感じた。
「ねぇ、ちょっとだけ2人で話さない? 悪い話じゃなわ。ノエリの事、解放してあげてもいいって思ったの」
上目遣いでジックニーを見るデルバ。
「私と2人で話をしてくれたら、ノエリの事もう付きまとったりしないって約束するわ。悪い話じゃないでしょう? 」
「・・・確かに。話しをするだけで、ノエリが解放されるなら悪い話しじゃないですね」
「じゃあ決まりね。一緒に来て」
デルバはジックニーの袖を引っ張った。
仕方なくジックニーは、デルバに着いてゆく事にした。
外は雪が降りだしてきた。
大粒の雪・・・今夜は積もりそうである。
夜もふけって。
ジックニーは帰宅した。
ノエリは先に休んでいるようだ。
寝室を覗くジックニー。
ベッドでノエリはぐっすり眠っている。
そっと傍に近づくジックニー。
「ノエリ・・・何も心配しなくていいんだよ。・・・俺が、ちゃんと護るから」
眠っているノエリの手をギュッと掴むジックニー。
ノエリはマスクを着けたまま、ぐっすりと眠っている・・・。