グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
「・・・そっか・・・そうゆう事だったんだ・・・。やっと分かったよ、ノエリがどうしてそんな顔に変わってしまったのか」
納得したように頷くジックニー。
「ノエリをそんな顔をにしたのは、あのデルバさんだね」
「え? 」
「デルバさんが、ノエリの顔を整形したんだ。顔が変わる前、何をしていたか覚えている? 」
「前の日は・・確か、就職祝いと言って豪華なお料理とワインを用意してもらいました」
「その後は、何か変なことはなかった? 」
「変な事と言うか・・・とにかく眠くて。その夜は何も覚えていないくらい、ぐっすりと眠った記憶があります」
そうか・・・ワインに睡眠薬か何かを入れて、ノエリをぐっすりと眠らせたのか・・・。
ジックニーは、ノエリの魂から見えた事からデルバの悪事が見えてきた。
「ノエリ。大丈夫だよ、本当の顔に戻れるから」
「・・・どうやってですか? 」
「俺にはできるんだよ、ノエリ」
涙でいっぱいの目で、ノエリはジックニーを見つめた。
「本当に? 」
「ああ、本当にできる。だから、心の声に従って答えてほしい。本当の自分に戻りたいかどうか。ノエリが心からそう願ってくれないと、無理やり戻っても、ノエリの魂が納得しない。それじゃあ、また振出しに戻ってしまう」
本当の自分・・・
戻れるなら・・・戻りたい・・・
今の顔が嫌いとか、そんなんじゃない。
本当の顔は、私が選んで来た顔だから。
私の本当の顔を、取り戻したい・・・。