グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)

「戻りたいです、本当の私に。・・・だって・・・私が選んで来た顔だから・・・」

「分かったよ。じゃあ、俺が本当のノエリに戻す。だからノエリ、俺の事ちゃんと心から受け入れてくれる? 」

「はい・・・」

 何も考えず、ノエリは素直に答えた。

 今の答えは感覚で答えたこと。

 心の声に従って答えた事。

 
 ジックニーの事・・・愛しているから・・・。

 
 ノエリはそっと微笑んだ。

 素直に心から微笑むノエリは、浮腫んだ細い目でも、とても綺麗に見える。
 
 その微笑みを見ると、ジックニーはそっと、ノエリのマスクを外した。


 浮腫んだ二重顎でも、団子鼻でも、浮腫んでつぶれている目でも・・・

 今のノエリはとても輝いて見える。

 心の声に正直になったから・・・。


「ノエリ・・・愛しているよ。・・・これからもずっと、傍にいてほしい」

「はい・・・。私も、貴方のお傍にずっといたいです・・・」


 見つめ合うジックニーとノエリ。

 お互い自然と引き合って・・・口唇が重なった・・・。


 前のような不意打ちではなく、お互いが心から求め合うキス。

 探るようなキスから、ついばむ様なキスに・・・

 お互いの舌が絡み合う・・・

 愛している・・・・

 ただそれだけ・・・


 キラキラ・・・

 輝く光が2人を包み込んでくれた。

 その光が大きく放たれ、そして少しづつ消えていった・・・。


 眩しさに目を閉じていた2人。


 先に目を開けたのはジックニーだった。

 すると・・・

「あ・・・」

 驚きつつも、とても嬉しそうな目をしているジックニー。

 目の前には、とっても可愛いノエリが居た。

 ほっそりと面長の輪郭に、筋の通った高い鼻、そしてプルッとした魅力的な唇。

 見ていると胸がキュンとなるくらい、とっても可愛い顔のノエリ。
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