グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
第5章 妖精と地底人が結ばれる時
しばらくして・・・。
ノエリは自分の事を話してくれた。
何を聞いても気持ちは変わらないと、言ってくれたジックニーを信じて、全てを話そうと決めたのだ。
「実は私・・・。養女なんですけど、本当は人間ではありません・・・」
え? と、目を見開くジックニーを見ると、ノエリはやはり引かれてしまったのではないかと少し不安を感じた。
だが、決めた事だ。
最後まで話そう・・・。
呼吸を整え、ノエリはもう一度ジックニーを見た。
「私は、妖精界から来た妖精です」
「妖精? そう言えば、昔見たことがあるよ。俺の叔母さんが、魔法が使えて妖精を呼ぶことができたから。時々遊んでいたよ。でも、その妖精はとっても小さくて羽が生えていたよ」
「その妖精は小人族の妖精です。魔法使いに使える、忠実な妖精で、呼ばれると姿を現します」
「そうなんだ。じゃあ、ノエリはどんな妖精なの? 」
「私は外見は普通の人間と変わらない妖精です。妖精の世界では、一応、プリンセスでした」
「ああ、それでか。ノエリがとっても上品なのは。ずっと思っていたんだよね、言葉も丁寧だし、作法も上品だし、とっても気品があるから普通の人とは違うってね」
ノエリは一息ついた。
「私が人間界に来たのは、人間とう存在がどんな存在なのかを学ぶためでした。初めて人間界に来たのは今から20年前です・・・」
20年前。
ノエリは12歳。
まだ幼い面影を残しているノエリ。
人間と変わらない恰好をして、人間界に来たノエリは、初めてみる人間の世界にワクワクしてあるいていた。
すると・・・
道路を歩いていると、信号を見落とした車が突っ込んできて、ノエリはその車に引かれてしまった・・・。
意識不明になり病院に運ばれたノエリ。