グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
 記憶が戻ってきても、ノエリは人間界を離れたくなく、もうしばらく人間に着いて学ぼうと決めた。


 そのままノエリは聖エレナル学園の大学部へ入学。

 そのこでは薬学部を専攻し、薬の開発を研究したいと望んでいた。

 ノエリが大学に入る頃から、サクスは持病の心臓病が悪化して体調を壊すことが多くなっていた。

 そんなサクスを、ノエリは治癒魔法で治してあげていた。

 
 デルバは医学部へ進んで医師免許を取得し、研修医として病院勤務に励んでいた。


 
 ノエリが無事に大学を卒業した時、サクスは病に倒れ入院する日々が続いていた。
 
 妻のソルティアはサクスに付き添い、毎日看病の日々で疲れ切っていた。

 デルバはようやく一人前の医師になり、整形外科や美容整形を主に担当していた。


 卒業したノエリは、薬品関係の会社に就職が決まりそこで薬の研究をする事になり、希望に胸を膨らませていたのだ・・・。




 話し終えたノエリは、少しだけ青い顔をしていた。

 そんなノエリを、ジックニーはそっと抱きしめた。

「有難うノエリ。辛いのに、話してくれて」

 抱きしめてくれるジックニーからは、とても暖かく優しいエネルギーが伝わってくる。

 まるでノエリの辛かった気持ちを、癒してくれているような・・・。

 とっても優しいジックニーに、ノエリは気持ちが穏やかになってゆくのを感じていた。


「大丈夫だよ。俺は、ノエリが妖精であろうと気持ちは全く変わらない。俺は、ノエリの魂に惹かれているんだから」

「・・・貴方のように、とてもすごい人が、本当に私でいいのですか? 」

「何言っているの? これはきっと、運命だよ」

「運命? 」
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