グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
朝・・・。
カーテンの隙間から差し込む光で目を覚ましたノエリ。
ギュッと、暖かく逞しい腕に包まれている事に気づき、昨晩ジックニーと一線を終えてしまった事を思い出し少し恥ずかしくなったノエリ。
「起きた? 」
優しく声をかけられ、ノエリはハッとなった。
「ノエリの寝顔、とっても可愛くてずっと見ていたよ。なんだか、ノエリが年上だなんて全然思えないよ」
「何言っているんですか? 」
「ねぇノエリ。・・・子供作るの嫌? 」
え? 子供?
そんな事考えたことなかった・・・。
「ノエリと俺の子供ほしいなって、思ったんだ」
「ほしくないとは思いません。・・・でも・・・私でいいのかと・・・」
「もう、まだそんな事を言うの? ちゃんと自分の事、認めてあげないと魂が悲しむよ」
「はい・・・」
「すぐにとは言わないから。ちゃんと、俺とノエリの子供ほしい。家族って素晴らしいから」
家族。
確かに素晴らしい。
妖精界にいる父と母・・・ずっと会っていないけど、どうしているんだろう?
ノエリはずっと忘れていた家族の事を思い出し、少しだけ胸が痛んだ。