グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
「あら、ルキアス。ここにいたの? 」
やってきたのはユーリス。
相変わらずの微笑みで、見ているだけでも安心できるユーリスを見ると、ノエリはルキアスが「お母さんは天使だもん」と言っていた事を思い出した。
天使が、どうして人間の世界に来たのだろう?
少しだけ疑問を抱いたノエリ。
「お母さん」
ルキアスはユーリスの傍に歩み寄った。
「お母さん、あのお姉ちゃん僕と親戚になるの? 」
ユーリスはノエリとジックニーを見た。
「ええ、親戚よりもとっても大切な2人よ」
優しい笑みを浮かべ、ユーリスはジックニーとノエリに歩み寄った。
「ジックニー、ノエリさん。これからも、ずっと仲良くして下さいね」
「こちらこそ」
「よろしくお願いします」
明るい場所で見るユーリスは、温かい雰囲気で、透明感のある白い肌に、キラキラと輝いているオーラが漂っている。
天使だから・・・なのかな?
ノエリがそんな事を思っていると、ユーリスはそっとノエリを見つめた。
「ノエリさん、貴女はなんだか不思議な感じがするわね」
透き通る紫色の瞳で見つめられると、ノエリは何だか全てを見透かされているような気持になった。