漣瀬くんが怖くて学校行けない
フレンドリー?それとも嫌がらせ?

隣の席の漣瀬君

「待田 猫(マチダ マオ)です。よろしくお願いします。」

転校初日、自己紹介をした私は、教師に指定された席まで歩いた。
廊下に二番目に近い列の一番後ろの席。
隣の席(廊下に一番近い列の一番後ろの席)の男子生徒は机に突っ伏して寝ている。

人見知りな私は挨拶をせずに済むことに少しほっとしながら席に着いた。
が、

「『猫』って書いて『マオ』って読むんだ。面白いね。」

突然耳元で囁かれ、私はビクッとした。
なんと、寝ていたはずの隣の席の男子が、私の方を見て微笑んでいるのだ。
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