さようなら、また夜に
終章
「ちょっとそこ、迫力ないかも」
「じゃあそっちも上げて」
「こんなんで大丈夫かな。
文化祭あと1ヶ月だよ。」
「大丈夫!
僕が生徒会として、なんとかしておくよ。」
「また調子良いこと言ってー。」
文化祭まで1ヶ月。
彼とデュオで披露することになった。
彼は私が初めて話しかけた日から、
まるで遠い昔の友達のような
絶妙な距離感で話しかけてくる。
あの日、私が【運命】と思ったように。
あの日、彼が【運命】と言ったように。
私に音楽の楽しさを教えてくれる彼。
彼に音楽の機会を作ろうとする私。
これからも、
彼が大切な人であることは変わらない。
彼と奏でる幸せのsymphony。
彼とのストーリーはまだ、終わらない。