独占欲強めの部長に溺愛されてます
加賀美のひと言ひと言が、カチコチに凝り固まった野々花の心を溶かしていく。
「……私もです」
ようやく動きだした野々花がポツリと呟く。
「リッキーを口実にしていました。ずっと前から部長を好きで……」
心臓が驚異的なスピードで動き、今にも口から飛び出そうだ。
加賀美の手が肩に移動し、野々花をそっと引き離す。ゆっくりと視線を上げていくと、加賀美の優しい視線に行き着いた。
「星」
しっとりとした口調が胸をくすぐる。ゆっくりと顔を寄せてきた加賀美のキスを、目を閉じて受け止めた。
軽く触れて唇が離れる。ふわりとした感触が名残惜しくて、つい加賀美のジャケットを掴んで引き止めた。
その手をとり、加賀美が指を絡める。
「俺のものになる覚悟はいいか」