独占欲強めの部長に溺愛されてます

「いい加減にしてーーーー! 仕事をなんだと思ってるのー! 私にこれ以上迷惑をかけないでー!」


声の限りに叫んだ。それこそ内臓が出てくるのでは?と心配するくらい、おなかの底からすべてを絞り出す。

朝からここへ来て叫ぶのは初めてだった。そこまで追い詰められたと言ってもいいのかもしれない。

肩を上下させて、荒い呼吸をやり過ごしていると、背後でドアが開かれた。
ハッとして振り返った野々花は、目を見開いたまま動けなくなる。


「今朝もまた威勢がいいな」


加賀美だったのだ。

(まさか……まさか、また聞かれた?)

挨拶も返せず驚愕の表情で見つめていると、加賀美は涼しげな微笑みを浮かべながらツカツカと野々花に歩み寄ってきた。


「星がわき目も振らずに一目散にここに入るのを見かけてね」


昨夜同様に凄まじい光景が繰り広げられるのではと、足を踏み込んだといったところか。

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