希望の夢路
「悔しいか?」
智也が喉を鳴らした。
「…認めたくはないが、悔しい」
「ほう、素直だな?」
「僕がもっと、お前よりも先に心愛ちゃんに会ってたら…」
「お前は過去に縛られてんのか?心愛は昔から純粋で可愛かったぞ〜」
「お前な…」
「心愛より6歳上なんだよな?」
「ああ、そうだよ。それが何だ?」
「心愛は同い年か年下がタイプなんだぞ?年上はあまり好みじゃない」
年上はあまり好みじゃない?
そんなの、嘘だ。
心愛ちゃんは前に、年上の人が好きだと言っていた。年が離れすぎても困ると言っていたけど、6歳差でも大丈夫だと笑顔で言っていた。
あの笑顔に、嘘はない。
あの笑顔は、全くの曇りのない心からの笑顔だった。気遣いなどで言った感じではなかった。
「違う。心愛ちゃんは年上が好みだって」
「それはお前を気遣ってのことだろ」
「違う。心愛ちゃんは、お前じゃなくて僕を選んだ。負け惜しみを言うのはそこまでにしろ」
「心愛は俺のところに必ず来る。必ず、な」
「いい加減にしろ!心愛ちゃんを傷つけたら僕が許さない」
「傷つけはしない。俺だって、心愛が傷つくのは見たくないしな」
「何が言いたい?」
「お前よりも、心愛を深く愛することが出来るってことだよ」
「心愛ちゃんを深く、愛する…?」
「ああ、深く、だ」
「僕の方が深く愛している!お前なんかに負けない…!」
「そうか?俺と心愛は同い年だ。若いしな?」
「なんだよ、僕がおっさんだと言いたいのか?」
「そこまでは言ってない。お兄さん、とでも言うか?」
くくっ、と智也は腹を抱えて笑い出した。
「…6歳差では、かなりの差があると?」
「まあ、そうだな」
「関係ないだろ、そんなこと」
「は?」
「恋愛に年齢なんか関係ない!」
僕はむきになっていた。
智也の言葉にむきになるだなんて、
負けまいと必死に吠えている野良犬みたいな気持ちになったけれど、
簡単に白旗をあげるほど、僕は弱くない。
智也が喉を鳴らした。
「…認めたくはないが、悔しい」
「ほう、素直だな?」
「僕がもっと、お前よりも先に心愛ちゃんに会ってたら…」
「お前は過去に縛られてんのか?心愛は昔から純粋で可愛かったぞ〜」
「お前な…」
「心愛より6歳上なんだよな?」
「ああ、そうだよ。それが何だ?」
「心愛は同い年か年下がタイプなんだぞ?年上はあまり好みじゃない」
年上はあまり好みじゃない?
そんなの、嘘だ。
心愛ちゃんは前に、年上の人が好きだと言っていた。年が離れすぎても困ると言っていたけど、6歳差でも大丈夫だと笑顔で言っていた。
あの笑顔に、嘘はない。
あの笑顔は、全くの曇りのない心からの笑顔だった。気遣いなどで言った感じではなかった。
「違う。心愛ちゃんは年上が好みだって」
「それはお前を気遣ってのことだろ」
「違う。心愛ちゃんは、お前じゃなくて僕を選んだ。負け惜しみを言うのはそこまでにしろ」
「心愛は俺のところに必ず来る。必ず、な」
「いい加減にしろ!心愛ちゃんを傷つけたら僕が許さない」
「傷つけはしない。俺だって、心愛が傷つくのは見たくないしな」
「何が言いたい?」
「お前よりも、心愛を深く愛することが出来るってことだよ」
「心愛ちゃんを深く、愛する…?」
「ああ、深く、だ」
「僕の方が深く愛している!お前なんかに負けない…!」
「そうか?俺と心愛は同い年だ。若いしな?」
「なんだよ、僕がおっさんだと言いたいのか?」
「そこまでは言ってない。お兄さん、とでも言うか?」
くくっ、と智也は腹を抱えて笑い出した。
「…6歳差では、かなりの差があると?」
「まあ、そうだな」
「関係ないだろ、そんなこと」
「は?」
「恋愛に年齢なんか関係ない!」
僕はむきになっていた。
智也の言葉にむきになるだなんて、
負けまいと必死に吠えている野良犬みたいな気持ちになったけれど、
簡単に白旗をあげるほど、僕は弱くない。