希望の夢路
「いつからだ?」
「三日前くらいかな。少し目が悪くなってきたかなって思って眼科に行ったら、左が見えてないって」
「言われたんだな」
「うん」
「確かなんだな」
「うん」
「あいつには?」
「言ってないよ」
あいつに言わなきゃいけないだろ?
なぜ言わない?
そんなに一人で背負い込んだら、潰れてしまう。そんなこと、心愛もわかってるだろ?
「あいつに言えよ」
「言えるわけないでしょ」
「俺が、代わりに言ってやるから」
「いいの、もう。博人さんは…きっと私のことなんか忘れて、素敵な人と恋してる」
「は!?嘘だろ!?本当か?」
「わかんない」
わかんないのかよ。
わかんないのに、勝手に決めつけんなよ…。
「でもきっと、博人さんモテるからもう彼女、いると思う」
寂しげに笑う心愛を思わず抱きしめたくなったが、我慢しなければならない。心愛は、俺のことなんて眼中にないんだ。ああ、切ない。
「もういいの。もう、博人さんとは、終わっちゃったの」
静かに空を見上げた心愛は、涙を我慢しているようにしか見えなかった。
「しばらく、恋はしたくない。したくないというか…もう、しない」
「俺ともか?」
「うん、ごめんね、智也」
「別にいいよ。心愛がそう決めたんなら、俺は文句言う権利ないし」
チャンスだと思った自分が馬鹿みたいだ。心愛はあいつしか好きじゃないんだ。あいつのこと以外考えられない。
一途なんだよな。真っ直ぐすぎてぶつかって、大切なものを壊して泣いてしまった、というところか。
「三日前くらいかな。少し目が悪くなってきたかなって思って眼科に行ったら、左が見えてないって」
「言われたんだな」
「うん」
「確かなんだな」
「うん」
「あいつには?」
「言ってないよ」
あいつに言わなきゃいけないだろ?
なぜ言わない?
そんなに一人で背負い込んだら、潰れてしまう。そんなこと、心愛もわかってるだろ?
「あいつに言えよ」
「言えるわけないでしょ」
「俺が、代わりに言ってやるから」
「いいの、もう。博人さんは…きっと私のことなんか忘れて、素敵な人と恋してる」
「は!?嘘だろ!?本当か?」
「わかんない」
わかんないのかよ。
わかんないのに、勝手に決めつけんなよ…。
「でもきっと、博人さんモテるからもう彼女、いると思う」
寂しげに笑う心愛を思わず抱きしめたくなったが、我慢しなければならない。心愛は、俺のことなんて眼中にないんだ。ああ、切ない。
「もういいの。もう、博人さんとは、終わっちゃったの」
静かに空を見上げた心愛は、涙を我慢しているようにしか見えなかった。
「しばらく、恋はしたくない。したくないというか…もう、しない」
「俺ともか?」
「うん、ごめんね、智也」
「別にいいよ。心愛がそう決めたんなら、俺は文句言う権利ないし」
チャンスだと思った自分が馬鹿みたいだ。心愛はあいつしか好きじゃないんだ。あいつのこと以外考えられない。
一途なんだよな。真っ直ぐすぎてぶつかって、大切なものを壊して泣いてしまった、というところか。